食事記録アプリの選び方と、続けやすいアプリの見極め方
「続かない」のは意志の弱さだけが原因ではないかもしれません。入力の手間、写真やAI記録の数字のズレ、食品データベースの違いから、食事記録アプリの選び方と続けやすさの見極め方を研究をもとに整理します。

「食事記録アプリを入れてみたけど、数日で止まってしまった」「たくさんのアプリがあって、どれを選べばいいのか分からない」。そんな経験はありませんか? それはあなたの意志が弱いからではありません。アプリの入力のしかたによって続きやすさが変わる可能性や、食品データの出どころによって数字の正確さが変わる可能性が、いくつかの研究で示されています。
この記事では、研究でわかってきたことをもとに、食事記録アプリの選び方と、続けやすいかどうかの見極め方をお伝えします。読み終わるころには、自分に合う一本を落ち着いて選べるようになっているはずです。
結論先出し
食事記録アプリを選ぶときに、まず確かめてほしいポイントは3つです。
- 記録の手間が、自分の生活に合っているか。記録には労力がかかり、自分の内側から湧くやる気も必要だと研究では整理されています [2]。
- 食品の数字の出どころが分かるか。アプリによって食品データの質が違い、同じ食事でも数字が少なめに出ることがあります [6][7]。
- 途中で休んでも、また戻ってきやすいか。完璧に続けられなくても大丈夫です。
入力のしかたで、続き方は変わる
「スマホで記録する」は続きやすい傾向がある
ダイエットのための食事記録を調べた研究では、スマホアプリで記録した人は、紙の日記やウェブの記録に比べて、記録を続けた日数が多かったと報告されています [1]。この研究は、本格的な研究の前に行う小さな試し研究(パイロット研究)でした。
ただし、対象は女性や管理職・専門職の人が中心で、試作版のアプリでは頻繁に不具合が起きたとも報告されています。「アプリを使えば必ず続く」と考えるのは、まだ早いかもしれません。
手間が少ないほど、続くとは限らない
食事記録には労力がかかり、ある程度のやる気も必要です。そして、記録を続けてくれる人は時間とともに減っていく傾向があると指摘されています [2]。そのため、記録を簡単にする工夫は続けやすさを支える可能性があると考えられています [2]。
ところが、写真やウェアラブル端末(腕時計型などの機器)を使った「手間の少ない」方法は、食品の一覧(データベース)から選んで記録するタイプのアプリに比べて習慣が身につきにくく、アプリを使うことを思い出しにくかったという報告もあります [3]。手間が少ないことと、習慣になることは別の話なんですね。100人を対象にしたひとつの研究の結果なので、ひとつの見方として受け取ってくださいね。
写真やAIの記録は、数字がズレやすいと知っておく
写真から食事の量を見積もる方法をまとめた分析では、13件の研究・606人分のデータを合わせて調べたところ、食べ物から取り入れたカロリー(エネルギー)は基準となる方法と比べて、平均して少なめに見積もられる傾向がありました。一方で、炭水化物・たんぱく質・脂質については、はっきりした差は見られませんでした [4]。
ただし、研究どうしの違いはとても大きく、著者らは画像を使った方法には測定の誤差が大きいところがあると結論しています [4]。
AIによる写真解析について、まとめた研究では、人の見積もりに近く、場合によっては上回る可能性があると報告されています。ただし、単独の食事記録の方法として使うには、まだ開発が必要だと結論づけられています [5]。
数字をぴったり合わせようとすると、ズレにふり回されてしまうことがあります。編集部としては、細かい数字より食事の傾向をつかむ使い方から始めるのがよいと考えています。
数字の正しさは、食品データベースに左右されるかもしれない
アプリの数字は「ずれる」ことがある
食事記録アプリの検証研究(アプリの数字が正しいかを確かめた研究)をまとめた分析(14の研究)では、調べたアプリはすべて、信頼できるとされるより正確な測り方(基準の方法)と比べて、カロリー(kcal)を少なめに出していました。ただし、アプリと基準の方法が同じ食品成分表(食べ物の栄養の一覧表)を使っていた研究だけを見ると、結果の違い(ばらつき)がほとんど消え、差も1日あたり約57kcalに縮まりました。この差は、統計的に「本当にある」とは言い切れない幅でした [6]。食品データベースの違いが、数字のズレの大きな要因である可能性があります [6]。
無料の栄養管理アプリ5つを比べた研究では、アプリによって一部の栄養素が7〜41%少なめに出ました [7]。この研究は2018年時点のアプリが対象なので、今の数字そのものではありません。それでも「アプリごとに食品データの質が違う」という視点は、今も役立ちます。
この研究では、ほかのユーザーが追加した食品も全員に見える仕組みのアプリがあることも分かりました。食品を照らし合わせたところ、食品が一致したのは78〜83%でした。食い違いの原因は食品名の違いより分量の違いのほうが多く見られたそうです [7]。分量の入れ方も、数字に大きく関わってきます。
登録前に確かめたい2つのこと
- 食品の出どころが分かるか(公式の成分表なのか、ユーザーが登録したものなのか)
- 分量を「g」「個」「皿」など、自分が使いやすい単位で入れられるか
Gym Diary でできること
Gym Diary は、トレーニング・食事・体重を1つにまとめて記録できるアプリ。記録は自動でグラフになり、続けるほど「成長」が目に見えます。
さらに、3人のAIトレーナーがあなたの記録を見て毎日伴走。ロック軍曹が背中を押し、コナーがデータで導き、エマがやさしく寄り添います。ひとりじゃないから、続く。
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- 記録には手間がかかり、自分の中のやる気も要る。だから続けるための工夫をしろ。記録を簡単にすることは、続けやすさを支える可能性があるそうだ。
- 手間が少ない方法が、必ず習慣になるとは限らん。ラクなことと身につくことは別の話だ。
- 写真やAIの数字はズレやすい。食品データの出どころも必ず確かめろ。アプリごとに食品の質が違うのだ。
- 数字に振り回されるな、新兵。細かい数字より食事の傾向をつかめ。途切れたら、また戻ってこい。
言い訳は聞かん!完璧を目指す必要はない。続けることだけを考えろ。…まあ、悪くない。今日の一歩を踏み出せ、これは命令だ!

- パイロット研究:本格的な研究の前に、方法や対象を確かめるために行う小さな試し研究のことです。
- 食品データベース:食品ごとの名前・分量・栄養の数値をまとめた一覧で、アプリがカロリーを計算するときの元データになります。
- 基準の方法:正確さを比べるための目安として信頼されている、より正しい測り方のことです。
- ばらつき:研究によって結果がどれくらい違うか、その散らばり具合のことです。
- 写真解析:写真に写った食べ物の種類や量を、AIが画像から推定する仕組みのことです。
- ウェアラブル端末:腕時計型など、身につけて体の情報を測る機器のことです。

ここからは、AIトレーナーのエマがよくある疑問にお答えします。
Q無料のアプリでも、続けるには十分ですか?
まずは無料版で数日試してみるのも、一つの方法ですよ。大切なのは「毎日これくらいなら続けられそう」と感じられるかどうかです。機能の範囲や料金は時期によって変わることがあるので、公式ストアや公式サイトで最新の情報をご確認くださいね。
Q写真で撮るだけの記録は、正確じゃないと意味がないですか?
写真やAIによる記録は、数字がズレることがあると研究でも分かっています。だからこそ、細かい数字にこだわりすぎなくて大丈夫ですよ。「今日は野菜が多かったな」と振り返るだけでも、十分意味がありますよ。
Q毎日記録できなかったら、もうやめたほうがいいですか?
いいえ、途中で途切れても、また始めて大丈夫ですよ。記録をどれくらいの頻度でつければよいかは、研究でもまだはっきりした答えが出ていません。これは研究の結論ではなく編集部からの提案ですが、完璧を目指すより「今日からまた始めよう」と戻ってくることを大切にしてみてくださいね。
Qカロリーの数字がアプリによって違うのはなぜですか?
主な理由は、アプリが使っている食品データの違いだと考えられています。同じ食品でも、どの成分表のデータを使うかで数字が変わるんです。アプリの数字は絶対の正解ではなく、「自分の食事の流れを見る目安」として使うと、気持ちが楽になりますよ。
Q体重が増えた日は、記録する気が落ちてしまいます。どうすればいいですか?
体重は日によって上下するものなので、1日の数字で落ち込まなくて大丈夫ですよ。数日や1週間の流れで見てみると、少しずつ変化が見えてくることが多いです。落ち込んだ日は、記録を少しだけにしてもいいんです。自分をいたわってあげてくださいね。
Q筋トレの記録と食事の記録は、同じアプリでまとめたほうがいいですか?
今回調べた範囲では、筋トレの記録と食事の記録を一緒にするか別々にするかを比べた研究は見つかりませんでした。大切なのは、2つを一緒に見たときに「続けやすい」と感じるかどうかです。別々でも続くなら、それで十分ですよ。ご自身がラクに続けられる形を選んでくださいね。
Q研究の数字は、全部信じていいのでしょうか?
研究は「今わかっている傾向」を教えてくれるものなので、一つの数字で決めつけなくて大丈夫ですよ。この記事で紹介した研究にも、人数や方法の限界があります。参考文献の「限界」もあわせて読むと、より安心して取り入れられると思います。
Q食事記録アプリを何個も試すのは、時間がもったいないでしょうか?
比べること自体は、無駄ではありませんよ。同じ食事を2つのアプリで入れてみると、食品の選び方や分量の入れ方の違いが見えてきます。ただ、比べすぎて疲れてしまったら、一番しっくりくるものに絞ってくださいね。
参考文献
- Adherence to a Smartphone Application for Weight Loss Compared to Website and Paper Diary: Pilot Randomized Controlled Trial — Journal of Medical Internet Research (2013)
- A systematic review of the use of dietary self-monitoring in behavioural weight loss interventions: delivery, intensity and effectiveness — Public Health Nutrition (2021)
- Is Burden Always Bad? Emerging Low-Burden Approaches to Mobile Dietary Self-monitoring and the Role Burden Plays with Engagement — Journal of Technology in Behavioral Science (2021)
- Validity of image-based dietary assessment methods: A systematic review and meta-analysis — Clinical Nutrition (2020)
- AI-based digital image dietary assessment methods compared to humans and ground truth: a systematic review — Annals of Medicine (2023)
- A Systematic Review and Meta-Analysis of Validation Studies Performed on Dietary Record Apps — Advances in Nutrition (2021)
- Assessment of the accuracy of nutrient calculations of five popular nutrition tracking applications — Public Health Nutrition (2018)


